NECヨーロッパ研究所の新しいプロトタイプ技術
NECヨーロッパ研究所が、自然災害の被災者捜索のために、AIベースのドローンテクノロジーのプロトタイプを開発したと、3月24日に発表している。
GPSや標準的なセルラー三辺測量などを用いた既存のデバイス追跡技術では、被災者がGPS対応端末などを所持・アクティブになっていることが前提であり、セルラーネットワークインフラがない場所や、遠隔地・山岳地帯などで自然災害が発生した際には、被災者の捜索が妨げられてしまう。
NECヨーロッパ研究所が開発している被災者捜索・救出ドローンの「SARDO」では、被災者のスマートフォンなどといったデバイスからの信号を識別して、現場を飛行することで捜索救助作業を大幅に改善。セルラー基地局の機能を自律型ドローンに組み込み、正確な位置の特定まで、被災者のスマートデバイスから得られる複数の距離測定値を取得する。
eSIMと物理SIMカードの識別番号を特定
「SARDO」は被災者の所持するモバイルデバイスのeSIMか、物理SIMカードの識別番号を、基地局のリソースコントロール・コネクションを活用して特定。必要であれば、特定の被災者だけでなく、地域内全ての未確認の被災者両方を捜索が可能だ。
また、捜索救助チームはデバイスを通じた被災者との直接通信のほか、大規模な自然災害の際には、複数の「SARDO」を導入して、捜索救助活動を拡大することもできる。
(画像はプレスリリースより)
NEC Laboratories Europe プレスリリース
https://www.neclab.eu/NEC Laboratories Europeのプレスリリース(CISION PR Newswire)
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