独自開発の特殊スクリーンと投影技術で実現
リコーは3月8日、同社の社内チームが現実空間に全方位映像を映し出すことのできる投影装置を開発したと発表した。
立体映像を見るには、これまでは特殊なグラスや専用のヘッドセットが必要だった。
だが、今回リコーが開発した装置では、グラス不要で装置内のリアルな空間に立体映像を映し出すことができる。装置の開発に当たっては、3次元酔いせず、立体が現実空間に実在するかのような表示を実現することにこだわったという。
光の残像で立体映像を表示
この装置は、リコーが独自開発した特殊な回転スクリーンに真下から上に向かって光を投射し、スクリーンに当たった光の残像で映像を立体化して表示させるというもの。立体映像はあらゆる方向から見ることができる。
現時点では、直径200mm 高さ250mmの大きさで、約3.7億ボクセル(3次元像を構成する画素の数)のカラー動画立体表示が可能だ。また、一般的な立体映像コンテンツであれば、全方位の立体映像にすることができるという。
同社では、この装置を「WARPE」(ワープイー)のブランドとして今年度中に実証実験を開始し、2022年度中の実用化を目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)
リコー ニュースリリース
https://jp.ricoh.com/release/2021/0308_2/