電波不感地帯での獣害対策に挑む
古河電工は3月11日、電波不感地帯で野生動物をカメラで捉え、富山市のプラットフォームでデータを検出することに成功したと発表した。
富山市では2019年度から、ICTを活用したスマートシティの実現に向け、省電力広域エリア無線通信技術(LoRaWAN)で構築したプラットフォーム利活用の実証実験を行っている。
同社は初年度からこの実証実験に参画。電波不感地帯における農作物の獣害対策として、野生動物を検出・識別し、プラットフォームを活用して検出データを地域住民に通知する仕組みを構築しようとしている。
独立電源型無線中継器を利用
今回の実証では、LoRaWANの電波圏内にソーラー電源と無線中継器を搭載したLED街灯を設置し、LoRaWAN電波圏外の休耕地との間で、電波による通信を可能にした。また、この休耕地には、LoRaデバイスとソーラー電源搭載のカメラシステムを設置した。
これにより、電波不感地帯で野生イノシシをカメラで捉え、検出データを富山市センサーネットワークに送信することに成功したという。
同社は今後、野生動物を識別できるAI搭載カメラを開発し、その識別結果も無線送信できるよう検証をすすめるとしている。
(画像はプレスリリースより)
古河電工 ニュースリリース
https://www.furukawa.co.jp/release/2021/kei_20210311.html