新しい日常でも表情を認識できる
KDDI総合研究所は2月24日、マスクを着けたままでも表情を分析できる「顔領域適応型表情認識AI」を開発したと発表した。
同社では、人の感情を推測する表情認識AI技術の研究に取り組み、これまで「アングルフリーな表情認識AI」を開発してきた。だが、コロナ禍における日常的なマスクの着用により、従来の技術では表情を十分に認識することが難しくなったという。
そこで、マスクを着用したままでも表情を認識できるAI技術の開発に着手し、今回、「顔領域適応型表情認識AI」を開発した。
露出領域とマスク着用領域を別々に分析して総合評価
今回のAI技術では、顔露出領域とマスク着用領域を別々に分析して総合評価することで、ポジティブ、ニュートラル、ネガティブの表情を90%以上の精度で認識できるという。
顔が露出している領域では、目の周辺や、鼻・口・頬・顔面の筋肉などの露出領域を可能な限り活用し、表情による特徴量をAIに学習させた。
また、マスクを着用している領域では、表情により顔の筋肉が変化することでマスクにもシワが生じて変形するため、この特徴量もAIに学習させた。
さらに、両領域の特徴量の相関関係を得るため、それぞれの特徴量の重要度を学習させて数値化したという。
(画像はプレスリリースより)

KDDI総合研究所 ニュースリリース
https://www.kddi-research.jp/newsrelease/022401.html