移動中の無線充電に期待が高まる
東京都市大学は2月10日、同大学・総合研究所の石川亮佑准教授らが、独自開発した太陽電池と青色発光ダイオード(LED)とを用いた光無線給電技術を開発したと発表した。
この技術は、青色発光ダイオード(LED)を用いて離れた場所に電気を供給するというもので、東京都市大学総合研究所の石川亮佑准教授と東京工業大学の宮島晋介准教授が共同で開発した。
高いエネルギーの青色光を電気に変換する新型太陽電池を開発
両准教授は、可視光の中で高いエネルギーを持つ青色の成分を無駄なく電気に変換できる太陽電池を独自に開発。これに青色LEDの光を当て、光エネルギーを5分の1以上電気に変換することに成功した。
今回、独自開発された太陽電池は、ペロブスカイトという結晶構造の半導体を用いたペロブスカイト型の太陽電池。
一般的な太陽電池は波長が長い赤外線を電気に変換する性質があるのに対し、ペロブスカイト型半導体の原料であるメチルアンモニウム臭化鉛は、波長が短く高エネルギーの青色光を電気に変換することができるという。
今回の技術に移動体追尾装置を組み合わせることで、スマートフォンや電気自動車への無線給電システムの実現も夢ではなくなる。両准教授は同システムの10年以内の実用化を目指すとしている。
(画像はプレスリリースより)
東京都市大学 プレスリリース
https://www.tcu.ac.jp/news/all/20210210-34497/