開発ソフトのテストをノーコードで実施、検証用実機端末も不要
オーティファイは1月25日、同社の提供するソフトウエアテスト自動化プラットフォーム「Autify」について、モバイルネイティブアプリに対応する「Autify for Mobile(β版)」の提供を開始した。同日よりオンラインでの事前申し込み受け付けをスタートさせている。
「Autify」は、開発したソフトウェアが想定通りに動作するかどうか、チェックする検証作業をブラウザ上で作成し、実行できるSaaS(Software as a Service)。ノーコードで使えるため、誰でも手軽に自動化のための設定や実行、運用までを行うことができる。
今回、以前から要望の高かったモバイルアプリ対応版をβ版としてリリースした。この「Autify for Mobile」を導入すれば、検証用の実機端末を用意する必要もなく、ブラウザ上で複数端末における動作検証を自動的に行える。準備や管理の手間が省け、大幅な効率化とメンテナンスコストの削減を実現できる。
アップデートによる修正も不要、AIが検出して自動修復
昨今、新型コロナウイルスの感染拡大などからリモートワークが急速に広まり、多くの開発環境でも現場が分散、検証端末の準備やメンバー間での実機やりとりなど、テストの実施と管理が困難になっている。
その点「Autify for Mobile」の場合、「Autify」のクラウドサービス上でテストの作成や実行が行えるため、1つのオフィス空間で実機を共有しながら進めずとも、スムーズにテストや開発作業を進行させられる。
「Autify for Mobile(α版)」はすでに利用可能で、今回β版の受け付けがスタート、事前登録を行うと優先案内が受けられ、4月より利用可能になるという。
サービスを活用すれば、テスト自動化で必要だったプログラミング知識や自動化スキルがなくともテストシナリオの作成と実行が簡単に行えるため、担当者が直に設定やメンテナンスを行えるものともなり、簡易なプロセスで高い品質を保てるようになると見込まれる。
エンジニアは本来の開発業務に集中でき、さらにリリースサイクルを高速化することも可能になる。
利用時はブラウザ上でアプリを操作し、記録した内容を保存すればテストシナリオが完成する。火曜日の夜23時に毎週実行するなど、実行タイミングも細かく設定でき、結果は自動作成されたレポートで確認できる。
作成・保存したテストシナリオをコピーし、一部を変更して他のアプリテストに用いるといったことも可能となっており、複数のサービスを展開する場合も効率良くテストの実行と管理が行える。
UIの変更や新機能の追加など、アップデートを行うと、通常はテストシナリオも手動で修正しなければならないが、「Autify」の場合、生じた差異をAIが検出し、シナリオの修正まで自動で行ってくれるため、テストシナリオの書き直しや壊れたテストスクリプトの手入れといった手間も発生しない。
ウェブアプリのみならず、モバイルアプリでも利用可能となったメリットは大きい。人手不足やメンテナンスコストといった課題を解消するサービスになると期待される。
(画像はプレスリリースより)
オーティファイ プレスリリース
https://autify.com/release_autify-for-mobile-beta