▼ ニュースのポイント
①優れたチャットAI「ChatGPT」に有償版となるサブスクリプションプランが登場した。
②ピーク時にも変わらぬアクセスが可能なほか、新機能などを優先的に利用できる。
③まずはパイロットプログラムとして米国ユーザー限定で提供、近日中に対象を拡大する予定。
待望の「ChatGPT Plus」がリリース
大学レベルの試験における自由記述問題にも対応し、合格を勝ち取ることを可能にするなど、高度な水準で精巧な文章を生成することができる新ツールとして話題のチャットAI「ChatGPT」を開発したOpenAIは現地時間の2月1日、有償プランの「ChatGPT Plus」をローンチすると発表した。
「ChatGPT Plus」は月額20ドルのサブスクリプションプランとして提供されるもので、加入ユーザーは無償版にない多くの特典を受けられるようになる。
まず、ピーク時でも「ChatGPT」への通常アクセスが可能となり、より速い応答時間でツールとして使うことができるようになるという。
また、新機能や改良点、アップデートへの優先的アクセスが保証されており、最先端の技術をいち早く使いたい、そのメリットを誰より速く享受したいと願うユーザーには、何より嬉しい提案になると考えられる。
より低価格のプランや他のオプションも検討中
ただし、有償版の「ChatGPT Plus」登場後も、これまでの無償版提供は継続される。サブスクリプションプランを導入することで、より多くの人々が無料でアクセスできる環境の維持支援にもつなげていくという。
有償版「ChatGPT Plus」は、まずパイロットプログラムとして、米国内のユーザー限定で提供が開始される。希望者向けにウェイティングリストへの登録受付が開始されており、今後数週間のうちに、このリストから招待プロセスを開始する。
その後、近日中に米国以外の国と地域にも対象を拡大し、アクセスサポートを拡張していく予定とされている。
「ChatGPT」は、非常に有能な自然言語処理モデルの「対話するAI」で、膨大なデータに基づき、自然なやりとりで必要とされる洞察や予測を返すことができる。
開発においてはシステムの長所と短所を見極め、ユーザーからのフィードバックを収集しながら、その限界を改善するため、研究プレビューとして作業を進めてきたという。すでに何百万人もの人々からフィードバックが得られ、それを基にしたいくつかの重要なアップデートの実施も行ったとされる。
まだまだ研究段階であり、限界はあるものの、コンテンツの下書きと編集、アイデアのブレーンストーミング、プログラミング支援、新たなトピックの学習など、さまざまな専門的領域で活用が期待され、新たな価値を産出すると考えられている。
OpenAIでは今後、さらにユーザーからのフィードバックやニーズを受け、サービスに磨きをかけ、拡大を進めていくとする。また、より低価格のプランやビジネスプラン、データパックのオプションなどについても積極的に検討するとしており、可用性を高めるよう努めていくともした。
(画像はPixabayより)
OpenAI プレスリリース
https://openai.com/blog/chatgpt-plus/▼ 会社概要
OpenAIは、営利法人のOpenAI LPと、それを統括する非営利団体の理事会によってなる人工知能の研究所。人類全体に利益をもたらすような友好的AIを普及、発展させることを目標とし、最先端のAI研究を重ねている。自然言語処理と画像生成モデルを組み合わせたAIの「DALL-E」シリーズや、言語モデル「GPT-3」などを開発、2022年に「ChatGPT」を発表し、大いに注目を集めるところとなった。
名称:OpenAI
CEO:Sam Altman(OpenAI LP)
所在地:米国・Pioneer Building, San Francisco, California