▼ ニュースのポイント
①東海大学と富士通が超音波AI技術を用い、冷凍マグロを非破壊で鮮度評価することに成功した。
②両者は、500kHz程度の低い超音波が冷凍マグロの超音波検査に最適なことを発見。
③検体の波形を機械学習で解析することで、冷凍マグロの鮮度不良判定に成功した。
マグロを傷つけることなく鮮度判定
東海大学と富士通は12月21日、冷凍マグロの鮮度を、超音波AIを活用し、冷凍状態を保ちつつ、マグロの身を切ることなく非破壊で評価することに世界で初めて成功したと発表した。
冷凍マグロの品質判別は、検査のタイミングや、場所、検査者などが限定された破壊的検査が主流となっている。今回の鮮度評価手法の成功により、冷凍マグロの外観を維持しながら、どこでも誰でもマグロの品質評価を行うことができるようになる。
今回の研究成果は、2022年12月22日・23日に広島市で開催される超音波研究会にて、両者から発表される予定という。
検体の波形を機械学習で解析
非破壊検査の手段として用いられる超音波は、冷凍マグロのような冷凍物では音波の減衰が大きいため、一般的な超音波機器で鮮度を検査することは困難とされていた。
今回、両者の共同研究グループは、冷凍マグロの超音波検査に、500kHz程度の低い超音波が最適なことを発見。さらに、鮮度不良の検体は正常な検体に比べ、中骨からの反射波に特徴があることに着目し、その波形を機械学習で解析。
これにより、世界で初めて非破壊で冷凍マグロの鮮度不良を判定することに成功した。今回の手法では、約7割~8割の確率で正しく判定できるとしている。
(画像はプレスリリースより)
東海大学・富士通プレスリリース
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/12/21.html▼ 会社概要
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