▼ ニュースのポイント
①東芝が電力市場における「時間前市場取引AI」を開発。
②同AIでは、入札のタイミングと入札量を最適化して算出する。
③同AIは再エネアグリゲーション実証事業で採用された。
経産省の再エネアグリゲーション実証事業で採用
東芝は12月26日、「電力市場取引戦略AI」の拡張機能として、再エネアグリゲーターの時間前市場取引における意思決定を支援する「時間前市場取引AI」を開発したと発表した。
同AIは、経済産業省の再エネアグリゲーション実証事業における実証実験で採用され、実際の発電設備を用いての活用が開始されている。
FIP制度の導入で安定収益確保のニーズが高まる
カーボンニュートラル社会の実現に世界中が取り組む中、日本では2022年4月、これまでの電力の固定価格買取(FIT)制度が順次終了し、電力市場の価格と連動した発電を促すFIP制度が導入された。
同制度の導入により、電力市場取引では、電力の需要量と供給量の差分が発生する「インバランスリスク」と、一度の大量入札で収益が悪化する「マーケットリスク」を管理するニーズが高まっている。
電力のインバランスとマーケットのリスクを抑制
今回の「時間前市場取引AI」では、入札時の最新の発電量予測と価格予測、過去の市場取引結果を踏まえ、入札のタイミングと入札量を最適化して算出する。
特長は、入札における「インバランスリスク」と「マーケットリスク」を考慮し、取引収益が最大となるように計算することという。
これにより、従来は困難とされていた時間前市場取引の意思決定を支援できるようになるとしている。
(画像はプレスリリースより)
東芝 ニュースリリース
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東芝は電力、社会インフラシステム、電子部品、半導体など、多様な製品とサービスを提供している。
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