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Intelが96%精度でディープフェイクを見破る検出技術を製品化、ネットデマ対策に期待

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Intelが96%精度でディープフェイクを見破る検出技術を製品化、ネットデマ対策に期待

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▼ ニュースのポイント
①Intelがディープフェイク動画を見破る新技術「FakeCatcher」を開発、製品化したと発表した。
②96%と高精度でリアルタイムに検出できる世界初の仕組みになるとされる。
③動画の「血流」で見分ける画期的な最新技術で高い注目を集めている。

高度化するディープフェイクに対抗して
 Intelは現地時間の14日、「責任あるAI」開発を進める活動の一環として、新たにフェイク動画を96%の精度で検出できる「FakeCatcher」を開発し、製品化したことを発表した。

 このディープフェイク検出プラットフォームは、ミリ秒単位で結果を返すといい、世界初のリアルタイムディープフェイク検出器になるとされている。

 ディープフェイク動画は、今日のネット上のさまざまなところで見られる。AI技術などから派生した最先端技術を用い、著名人や政治家などが実際には行っていない発言や行動を、まさに本人がしているかのように見せかけ、誤情報の拡散や詐欺などに悪用されている。

 かつての水準では、一見すれば違和感を覚えることができたが、近年では本物と見まがう質のコンテンツも増え、そこから得た情報を事実だと信じ込んでしまう人も少なくない。

 そこで、ソーシャルメディアに有害なディープフェイク動画がアップロードされ、拡散されたり、人為的に加工された偽の動画が報道機関などで不用意に用いられたりすることを防ぐため、「FakeCatcher」が生み出された。

FakeCatcher


顔の血流で瞬時に偽物を見極める
 従来のディープラーニングベースで開発された、同種の検出器の多くは、生データを元に不正の兆候を見つけ、動画のどこが問題であるのかを認識、特定する仕組みを採ってきた。

 これに対し、Intelの「FakeCatcher」では、私たちの心臓が血液を送り出した際に発生する静脈の微妙な色変化を、動画に映っている顔データから収集、その血流シグナル評価により、本物か偽物かを見極める。

 生きている人間だからこその血流に着目し、そのシグナル情報を顔全体から収集、アルゴリズムによって時空間マップに変換し、ディープラーニング技術で瞬時の判別を可能にしているという。

 これまでの手法ではディープフェイク動画をリアルタイムに検出することは困難で、一般的な検出アプリの場合、分析用に動画をアップロードした後、結果が出るまで数時間待つ必要があるともされる。

 その間にもディープフェイクによるデマが拡散され、人々に実害をもたらし、メディアへの信頼を失墜させるといったことが発生する可能性は否定できない。一方「FakeCatcher」であれば、そうしたリスクを大幅に低減できる。

SNSやメディア、NPOなどでの利用に期待
 この「FakeCatcher」は、ニューヨーク州立大学Binghamton校との共同事業によって開発されたもので、Intelのハードウェアとソフトウェアを用い、サーバー上で動作、Webベースのプラットフォームを通じ、インターフェイスを提供するかたちになっている。

 「OpenVino」を用いた顔やランドマークを検出するアルゴリズムのAIモデル、「Integrated Performance Primitives」とリアルタイム画像・動画処理用ツールキットの「OpenCV」などが使用され、推論ブロックは「Deep Learning Boost」と「Advanced Vector Extensions 512」によって、メディアブロックは「Advanced Vector Extensions 2」で最適化された。

 ハードウェア面では、第3世代のIntel Xeon Scalableプロセッサ上で、最大72種類の検出ストリームを同時実行可能としている。

 Intelでは、この「FakeCatcher」技術について、SNSプラットフォーマーが、ユーザーの有害なディープフェイク動画投稿防止に用いたり、国際的報道機関が、意図的に操作された偽動画の利用・増幅を防いだりすることに期待しているとする。

 また、NPOがこのプラットフォームを活用し、誰でもディープフェイクの検出が可能な仕組みを提供することも可能にするともしている。

(画像はプレスリリースより)


外部リンク

Intel プレスリリース
https://www.intel.com/content/www/us/en/newsroom/

▼ 会社概要
Intelは世界最大手のCPU・MPUメーカーであり、半導体デバイスメーカー。マイクロプロセッサやチップセット、フラッシュメモリなどの設計開発・製造・販売を手がけている。PC向けの「Pentium」シリーズなどで知られるが、近年はクラウドコンピューティングやIoT、AIなどの領域におけるイノベーション創出にも積極的に取り組んでいる。

社名:Intel Corporation
CEO:Pat Gelsinger
所在地:米国・Santa Clara, California


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