欧州でもCEマーク(医療機器製品の基準)要件に適合
国立がん研究センターは1月12日、同研究センターと日本電気が共同開発した内視鏡AI診断支援医療機器ソフトウエア「WISE VISION 内視鏡画像解析AI」が医療機器に承認されたと発表した。
このソフトウエアはAIを用いたもので、大腸内視鏡検査時に大腸前がん病変や早期大腸がんをリアルタイムに自動検出することができる。同ソフトウエアは2020年11月30日に日本で医療機器として承認され、欧州でも2020年12月24日にCEマーク(医療機器製品の基準)の要件に適合した。
「WISE VISION 内視鏡画像解析AI」の概要
このソフトウエアは、大腸内視鏡検査中にこれを併用すると、AIが、病変が疑われる部位を通知音と円マークでリアルタイムに示し、内視鏡医の病変発見をサポートする。これによって、診断精度の改善や向上が期待できる。
同ソフトウエアのAIは、あらかじめ国立がん研究センター中央病院内視鏡科に蓄積された1万病変以上の早期大腸がん・前がん病変の内視鏡画像25万枚でトレーニングされている。
特に発見が難しいとされる、表面型や陥凹型腫瘍を重点的に学習しているのが特徴で、典型例だけでなく非典型例も検出できる。
また使用に関しては、主要内視鏡メーカー3社の内視鏡に接続でき、移動もできるため、さまざまな検査の実施場所で使用することが可能だ。
(画像はプレスリリースより)

国立がん研究センター ニュースリリース
https://www.ncc.go.jp/