▼ ニュースのポイント
①凸版印刷がスマホアプリ「古文書カメラ(TM)」の無料配信を開始。
②「古文書カメラ(TM)」アプリでは、スマートフォンで撮影したくずし字を解読できる。
③現在はiOSアプリだが、秋にはAndroid版アプリを配信予定。
10回/1日までAI-OCRで解読可能
凸版印刷は6月1日、スマートフォンで撮影したくずし字を、高精度のAI-OCR技術で解読できるiOSアプリ「古文書カメラ(TM)」の配信を開始した。
「古文書カメラ(TM)」は同社が独自開発したアプリ。2022年9月の発表以来、京都市歴史資料館や三井文庫、和洋女子大学の協力で実証実験が実施され、UIの改善やAI-OCRの読み取り精度向上などが行われた。
今回、同アプリがiOS向けに無料配信され、AI-OCRによる解読機能を10回/1日まで利用できるようになった。2023年夏にはアップデートされ、App内課金による解読機能の回数制限解除が行われる予定だ。またAndroid版のアプリは2023年秋の配信予定となっている。
手書きと木版印刷物用の2種類のAI-OCRを搭載
くずし字で書かれた資料には、手書きのもの(書簡や証文、日記など)と、木版で印刷された版本や錦絵などがあるが、文字の形や字種は、手書きと木版印刷で異なる。
同アプリでは、手書きと木版印刷物それぞれのくずし字資料に対応した2種類のAI-OCRが搭載され、解読率は90%という。
解読は、AIお任せでくずし字を解読する「フルオートモード」と、より高精度な「範囲選択モード」があり、「範囲選択モード」では、選択した文字に対し、AIが複数の候補文字を提示する。
AIの解読結果が間違っていた場合は、利用者が文字を直接入力して修正でき、修正された内容をAIが再学習することでAIの精度が段階的に向上する。解読結果は、画像やテキストで保存できる。
(画像はプレスリリースより)
凸版印刷 ニュースリリース
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凸版印刷は印刷テクノロジーをベースに、「情報コミュニケーション」、「生活・産業」、「エレクトロニクス」の幅広い事業を展開する企業。
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