▼ ニュースのポイント
①パナソニックHDがAIモデルの学習データ構築コストを半減する技術を開発。
②同技術は、「少数のラベル付きデータに対するドメイン適応技術」の新手法。
③新手法では、ドメインギャップが大きい場合も、少数のデータで高精度なAIモデルを実現する。
「少数のラベル付きデータに対するドメイン適応技術」の新手法
パナソニックホールディングスは5月23日、画像から人や車などを検出するAIモデルの学習データ構築コストを半減する技術を開発したと発表した。
高性能なAIモデルを実現するには、多大な時間とコストをかけて大量の学習データを用意する必要がある。このため、少数のデータでも高精度なAIモデルを実現する技術が注目されている。
その技術のひとつは、「少数のラベル付きデータに対するドメイン適応技術」だ。※ある環境のデータ集合をドメインと呼ぶ。
しかし、この技術も、従来の方法では、ソースドメインとターゲットドメインがRGB画像と遠赤外線画像のようにデータの「見え」が大きく異なる場合は、両ドメインのギャップを埋められず、高い性能が得られなかったという。
ドメインギャップが大きい環境でも有効
今回、同社が開発したのは、ドメインギャップが大きい場合も、「少数のラベル付きデータに対するドメイン適応技術」を実現できる新たな手法。
同手法では、画像に写る自動車や人などの物体の領域情報を利用し、同じ種類の物体同士を置き換えることで画像中の物体位置や存在確率などを考慮した。また、敵対的学習により、AIモデルが両ドメイン共通の特徴で画像を認識できるようにした。
今回の手法は、RGB画像をソースドメインとし、遠赤外線画像をターゲットドメインとした難易度の高い物体検出において、有効性が示されたとしている。
(画像はプレスリリースより)
パナソニックホールディングス ニュースリリース
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