▼ ニュースのポイント
①ジオテクノロジーズが「AI渋滞予測モデル」を開発。
②一般道も5分単位で予測可能。
③「グラフ畳み込みニューラルネットワーク」を組み込むことで高い性能を実現。
渋滞回避ルートも高精度に算出
ジオテクノロジーズは4月21日、同社の保有するビッグデータに深層学習を組み合わせた高精度な「AI渋滞予測モデル」の開発に成功したと発表した。
渋滞予測サービスは既に存在するが、多くは高速道路や主要幹線道路に限られた数時間単位の予測で、実用性には課題があった。
今回の「AI渋滞予測モデル」は、主要道路だけでなく一般道の渋滞予測も、5分単位で高精度に予測できるというもの。
渋滞を回避するルートも高精度に算出でき、交通情報をリアルタイムに入力することで突発的な事故などによる渋滞にも対応した予測が可能という。
同社では2023年1月19日~31日、東京都の一部範囲にて同モデルを用いた実験を実施。その結果、全体で高い精度の渋滞予測と、渋滞発生時や解消時の車速の変化にも追従して予測していることを確認したとしている。
最新の深層学習モデルを組み込み高い性能を実現
交通渋滞は悪化の一途で、全国における渋滞損失は1人当たり年間約30時間、金額にすると約12兆円となり、経済効率低下の要因となっている。また、渋滞時はCO2排出量が通常時の約2倍になることも確認され、渋滞が環境に与える影響も深刻となっている。
交通渋滞は地域性、道路構造、時間帯などが複雑に絡み合って発生するため、詳細な予測は深層学習を用いても困難だった。今回の予測モデルは、最新の深層学習モデルである「グラフ畳み込みニューラルネットワーク」を組み込むことで高い性能を実現したとしている。
(画像はプレスリリースより)
ジオテクノロジーズ プレスリリース
https://geot.jp/pressrelease/pressrelease-20230421/▼ 会社概要
ジオテクノロジーズは、全国のデジタル地図の開発を行う企業。近年は、交通課題解決に向け、人流データの収集と活用に取り組んでいる。
社名:ジオテクノロジーズ株式会社(GeoTechnologies, Inc.)
代表取締役:杉原 博茂
所在地:東京都文京区本駒込2-28-8 文京グリーンコートセンターオフィス