▼ ニュースのポイント
①Miso RoboticsがAI駆動型調理システムの最新版として「CookRight Coffee」を発表した。
②最良のコーヒーを入れるためのデータを監視、環境を学んで予測分析と組み合わせ、利用客に提供していく。
③Panera Breadが最初のパートナーに、格安で完璧なコーヒーを好きなだけ楽しめる会員サービス実現へ。
AI駆動型、システムとして調理・提供を自動管理
Miso Roboticsは米国時間の4月12日、AI駆動型調理システムの最新版製品となる「CookRight Coffee」を発表した。完璧な1杯のコーヒーを提供することに特化したシステムで、経験や技術を持った人の介在なく、バック業務を大幅に効率化・自動化し、レストランなどでの高品質なコーヒー提供を可能にする。
「CookRight Coffee」は、Miso Roboticsが手がける「CookRight」シリーズに属するシステム。同社はロボティクスとインテリジェントオートメーションの技術を活かした「CookRight」プラットフォームとして、食のプロでも不可能な最高レベルでの食品状態監視、機械学習による自己成長を遂げながら実行する、環境に合わせた最善の調理作業と分析、効率化を促進するチーム人員配置の管理・指示などを可能とする製品群の開発を進めている。
2022年内には、グリル調理を最適化する「CookRight Grill」も正式発表する予定で、すでにそのことを告知する公式アナウンスが出されている。
コーヒーの量や温度を正確に把握、最適なタイミングで顧客に提供
「CookRight Coffee」は、人工知能を搭載したシステムで、コーヒーの分量や温度、時間などさまざまなデータの主要指標を常時監視し、予測分析の結果と組み合わせ、完璧な1杯のコーヒーを作り出すとともに、より効率的なスタッフのチームメンバー体験を実現するよう設計されている。
開発成功に際し、全米に広がるファストカジュアルレストラン「Panera Bread」が最初のパートナー企業となり、実際にこの「CookRight Coffee」システムを導入、評価とテストを実施していくこととなった。
Panera Breadでは、これまでのようにコーヒーアーンを人が手動でチェックする必要がなくなり、コーヒーの容量と温度について、正確で分かりやすいインサイトを自動で得られるようになる。
スタッフは指示に基づき、適切なタイミングで新しいバッチをまとめて投入するだけで、フレッシュで温かい最適な状態のコーヒーを、店舗顧客へ常に提供可能となっている。
この効率化により、月額8.99ドルでコーヒーや紅茶が飲み放題となるサブスクリプション型の会員サービス「Unlimited Sip Club」の提供が支えられる仕組みとなっており、このビジネス成功を支える最先端技術として、「CookRight Coffee」の活躍が期待されている。
また、機械学習の技術を搭載しているため、使えば使うほどその環境要素などを学習し、新たな機能強化にも対応、進化していくように設計されているため、導入後もさらなる利便性向上とサービスの質、業務効率の改善に寄与していくと考えられるという。
Miso Roboticsでは、「CookRight Coffee」のレストランなどへの導入をはじめ、「CookRight」シリーズで、急速に進化する外食産業の新たなニーズに対応、幅広いシーンで、店舗顧客とスタッフチームメンバーの双方へメリットをもたらせるよう努めていくとした。
同社はそのために、製品システムの迅速な市場投入と、高い柔軟性・汎用性を維持した展開を積極的に進めていく方針としている。
(画像はプレスリリースより)
Miso Robotics プレスリリース
https://misorobotics.com/newsroom/▼ 会社概要
Miso Roboticsは、厨房バックハウス業務の課題を解消する、外食産業向け自動化ソリューションを中心に手がけるテクノロジー企業。2016年に設立された。「CookRight」のほか「Flippy 2」、「Sippy」といった、ロボット工学や機械学習、コンピュータビジョン、データ分析を取り入れたAI主導のプラットフォーム製品を開発、提供している。
社名:Miso Robotics
CEO:Mike Bell
所在地:米国・Pasadena, Los Angeles County, California