▼ ニュースのポイント
①富士フイルムがアルツハイマー病進行予測AI技術を確立
②同技術では富士フイルムの画像認識技術を応用
③同社と国立精神・神経医療研究センターの研究グループが同技術を用い、MCIからADへの進行を最大88%の精度で予測した。
AD治療につながる「予測」に成功
富士フイルムは4月13日、同社と国立精神・神経医療研究センターの研究グループが、「AD進行予測AI技術」により、軽度認知障がい(MCI)からアルツハイマー病(AD)への進行を最大88%の精度で予測したと発表した。
この研究成果は4月12日、「npj Digital Medicine」(国際学術誌「Nature」の関連誌)に掲載された。
富士フイルムが培った画像認識技術を応用
今回、富士フイルムは画像認識技術を応用し、MCIからADへの進行をAIで高精度に予測する「AD進行予測AI技術」を確立。
同技術では、少ない学習データであっても、脳のMRI画像と認知能力スコアなど複数の臨床情報から、AIを用い、MCIからADへの進行を高確率で予測することができる。
MCIからADに2年以内に進行する患者は2割未満とされているため、同技術を用いることで、ADに進行する患者のみを対象にした臨床試験を行うことが可能となり、治療の成功につながるという。
2つの異人種で高精度に予測
今回、同社と国立精神・神経医療研究センターの研究グループは、北米人と日本人という2つの異人種における患者集団のデータベースに、AD進行予測AI技術を適用した。
その結果、MCI患者が2年以内にADへ進行するかどうかを、84-88%の高精度で予測することに成功し、同技術の汎用性の高さが実証された。
(画像はプレスリリースより)
富士フイルム ニュースリリース
https://www.fujifilm.com/jp/ja/news/list/7926▼ 会社概要
富士フイルムは、写真システム一式、OA機器、医薬品、医療機器などを手掛ける精密化学メーカー。
社名:富士フイルム株式会社
代表取締役:後藤 禎一
所在地:東京都港区赤坂9-7-3
▼法人概要
法人名:国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター
理事長:中込 和幸
所在地:東京都小平市小川東町4-1-1