▼ ニュースのポイント
①日本自然保護協会がニコンと「動物自動検出アプリ」を開発。
②モニタリング調査の画像データ仕分け作業、労力・時間削減へ。
③画像データから「動物が写っていない」とアプリが判断、99.6%の検出精度。
モニタリング調査の大幅な労力削減へ
日本全国で自然を調べ・守り・活かす活動を続ける日本自然保護協会がニコンと、センサーカメラで撮影した画像から動物を自動検出するアプリを共同開発したと、7月13日に発表している。
同アプリは、3万枚の画像データの整理を2日間で行う。人の手であれば約1週間必要なため、労力の削減と作業の効率化を実現した。
目視より高い正解率
動物自動検出アプリは、ニコンが画像解析技術を活用し技術的な開発を行った。日本自然保護協会は、動物画像データの提供や、AI(人工知能)の学習に必要な大量の教師データを作り出すアノテーション作業を手がけた。
アプリは動物の判別と種類が検証され、「動物が写っていない」と判断したデータは99.6%の正解率となった。また、種類の判別では74.1%の検出精度となり、正確に効率よく仕分けることが実証されている。
活用する対象地点を増やし、さらに効率よく
日本自然保護協会は、国の活動地で自然環境のモニタリングやセンサーカメラを使った動物の調査を実施している。熱を発する動物の動きに反応して撮影するセンサーカメラは、動物が写っていない写真を撮影することもあり、動物の判別は人の手で行われていた。
これまでアプリは2,000枚以上撮影されたセンサーカメラ設置地点に限定していたが、4月からはすべての地点で活用。労力の削減や作業効率化に貢献する。
(画像はプレスリリースより)
日本自然保護協会 プレスリリース
https://www.nacsj.or.jp/media/2022/07/31218/▼ 法人概要
日本自然保護協会は、野生生物の生息・生育環境の保護復元など自然保護に関する実践活動や、自然やその保護に関する情報の収集・整理・提供などを行っている。
社名:公益財団法人日本自然保護協会
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