▼ ニュースのポイント
①ウミトロンがくら寿司との協働でAIスマート給餌機「UMITRON CELL」を活用したハマチ養殖に成功した。
②「UMITRON CELL」は、AIで給餌の量やタイミングを最適化し、遠隔操作もできる。
③餌の量の1割削減、労働負担の低減、燃料代削減が可能となった。
初出荷で20トン水揚げ
ウミトロンは6月23日、くら寿司子会社のKURAおさかなファームと協働し、AIスマート給餌機「UMITRON CELL(ウミトロンセル)」を活用したハマチの養殖・出荷に日本で初めて成功したと発表した。
ハマチは一度に多くの餌を食べるため、これまでは、一度に大量の餌を船上から機械で生け簀に投入し、食欲状態を目視で確認する方法が一般的だった。
一方、「UMITRON CELL」は、AIが魚の食欲をリアルタイムで画像解析し、給餌の量やタイミングを最適化するというもの。IoTを活用し、生け簀の魚の様子をスマートフォンなどから遠隔でモニタリングしながら給餌することもできる。
餌の量や燃料代の削減に成功
同社は2021年6月から、KURAおさかなファームや委託養殖先の養殖事業者と「UMITRON CELL」を活用した生育実証試験を実施。その結果、「UMITRON CELL」で給餌を行っても従来通りハマチが生育することがわかった。
また、AIで魚の食欲に応じた給餌をすることで、餌の量を1割削減することにも成功。さらに、これまでは給餌のために生け簀まで船で毎日往復していたが、遠隔操作に切り替えることで頻度を2~3日に1回に軽減でき、労働負担の低減や燃料代の削減も可能となった。
今回の初出荷でハマチは20トン水揚げされ、6月24日~26日に回転寿司チェーン「くら寿司」の全店舗で「特大切り AIはまち」として販売される。
(画像はプレスリリースより)
ウミトロン ニュースリリース
https://pr-ja.umitron.com/▼ 会社概要
ウミトロンは、水産養殖にAIやIoTなどの技術を活用することで持続可能な水産養殖の実現に取り組むベンチャー企業。
社名:ウミトロン株式会社
代表取締役:藤原謙
所在地:東京都品川区東五反田1-10-7 AIOS五反田ビル1102号
▼ 会社概要
KURAおさかなファームは、くら寿司が設立した水産専門会社。養殖から販売までの一貫して行っている。
社名:KURAおさかなファーム株式会社
代表取締役:田中信(くら寿司株式会社 取締役副社長)
所在地:大阪府貝塚市小瀬188