▼ ニュースのポイント
①東北大学の中澤徹教授らのグループがAIを用いた眼科画像解析モデルを新たに開発した。
②同モデルは従来モデルよりも小さく、従来と同等以上の緑内障検出精度がある。
③今後はスマートフォンなどに実装し自己検診することで早期発見などが可能となる。
従来モデルより小さく軽量で従来以上の精度
東北大学は6月16日、同大学大学院医学系研究科・中澤徹教授らのグループが、AIを用いた新たな眼科画像解析モデルを開発したと発表した。
同モデルは従来モデルよりも小さく軽量で、従来モデルと同等以上の緑内障検出精度がある。これにより、今後はスマートフォンなどに実装して自己検診することで、早期発見・早期予防が可能となるとしている。
なお、この研究成果は、2022年5月20日の電子版Scientific Reports誌に掲載された。
AIが疾患の特徴を学習
日本では医療資源の不足が深刻化しつつあり、日常の健康管理や自己検診、遠隔診療にはAIを搭載した小型機器のニーズが高まると予想される。
だが眼科検査で用いる画像の特定部分を精確に計測するAIモデルを作成しようとすると、容量が大きくなり、スマートフォンなどに組み込むことが難しくなる。
そこで今回、中澤教授らのグループでは、AIが疾患の特徴を学習することで必要なデータ数が少なくて済むというAIモデルを開発した。
モデルの容量軽減に貢献しているチャネルナローイング(判別に必要な特徴のみを保持する仕組み)という手法は、形状の抽出や疾患の診断予測でも良好な結果を得ることができたとしている。
(画像はプレスリリースより)
東北大学プレスリリース
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