▼ ニュースのポイント
①竣工後10年経過した建築物は法律により全面打診などでの外壁調査が必要となっている。
②竹中工務店はコスト削減などを目的に、建築物のドローン撮影とAIを活用することで、人による全面打診が不要なシステムを開発。
③同システムは3月に福岡県の高層マンションにて初適用された。
地上88mのタイル貼り高層マンションに初適用
竹中工務店は6月8日、建築物の外壁タイルの浮きを、ドローン撮影とAIの活用により自動判定するシステムを開発・実用化したと発表した。
同システムは数度の実証実験を経て今年3月、福岡県の地上88m・外壁タイル貼り高層マンション「アトモスももち」の外壁調査に初適用された。
竣工後10年を経過した建築物は、法律により全面打診などでの外壁調査が求められている。だが、高層建築物において人が打診などで外壁調査を行う場合は、仮設足場の設置とともに高所での作業が必要となる。
そこで同社では、ドローンで外壁タイルの赤外線撮影を行い、この画像からAIがタイルの浮きを1枚ずつ自動判定して熱分布データとして抽出するシステムを開発した。建物全体のタイルも画像をつなぎ合わせるだけで調査できるという。
外壁調査のコスト削減・省人化が可能に
同システムにより、外壁調査のコスト削減が可能となる。また、AIがタイル浮きを自動判定するため、誰でも判定でき、省人化も可能となる。
さらに、判定結果をCADデータで出力して赤外線画像と重ねることで、修復が必要なタイルを特定できる。CSVデータで出力すればタイル総数がわかり、タイル浮き率も判定可能となる。
(画像はプレスリリースより)

竹中工務店 ニュースリリース
https://www.takenaka.co.jp/news/2021/06/02/index.html▼ 会社概要
竹中工務店は大手総合建設会社。国内だけでなく海外にも多くの事業所がある。
社名:株式会社 竹中工務店
代表取締役:佐々木正人
所在地:大阪府大阪市中央区本町4丁目1-13