▼ ニュースのポイント
①竹中工務店がデジタルツインによる空調制御システムを開発。
②同システムを「名古屋市国際展示場新第1展示館」に初適用。
③同システムは、バーチャルセンサーを用いたデジタルツイン技術を活用。
「名古屋市国際展示場新第1展示館」に初適用
竹中工務店は3月9日、日本初のバーチャルセンサーを使ったデジタルツインによる空調制御システムを開発し、大空間を有する「名古屋市国際展示場新第1展示館」に適用したと発表した。
通常、建物の空調を自動制御する場合は、建物内のセンサーから得たデータと室内の快適性の目標値を一致させる方法が多く用いられる。
しかし大空間では、空間を利用しやすいよう壁面やダクト内にセンサーが設置されることが多いため、細やかな制御を行うことが難しい。
今回のシステムは、このような大空間の空調制御を、シミュレーション技術を応用して最適化したもの。
バーチャルセンサーを用いたデジタルツイン技術を活用
同システムでは、バーチャルセンサーで室内環境を把握し、仮想空間上の結果から現実の空間を制御する国内初のデジタルツイン技術を活用。
バーチャルセンサーとは、実空間をリアルタイムに計測したデータを基にシミュレーションし、温度や風速などを推定する仮想空間のセンサー。
バーチャルセンサーは、シミュレーションのために必要なメッシュの数に応じて空間センサーを生成できるため、緻密な空間制御が可能となる。今回の展示館では、約73万メッシュのバーチャルセンサーで制御しているという。
センサーを数多く用いることで緻密な制御を行うことができるため、従来の方法に比べ、空調消費エネルギーを約30~70%削減できるとしている。
(画像はプレスリリースより)
竹中工務店 ニュースリリース
https://www.takenaka.co.jp/news/2023/03/01/▼ 会社概要
竹中工務店は、1610年に創業した大手総合建設会社。
社名:株式会社 竹中工務店
代表取締役:佐々木 正人
所在地:大阪市中央区本町4丁目1-13