▼ ニュースのポイント
①東北大学の医学部生らがスマホとAIを用いた病変部抽出システムを開発。
②スマホ撮影による撮影バイアスをAIで解消。
③アトピー性皮膚炎に併発する感染症の画像診断で同システムの有効性を確認。
Z世代の目線で開発されたAI病変部抽出システム
東北大学は1月26日、東北大学大学院医学系研究科皮膚科学分野の医学部5年生・柳澤祐太氏らが、スマートフォンとAIを用いた病変部抽出システムを開発したと発表した。開発には、志藤光介医師の研究グループの協力を得たとしている。
今回の病変部抽出システムは、デジタルネイティブ世代の目線で開発された自己管理型医療のAI研究で、スマートフォンなどで撮影した画像から、AIを用いて病変部位を認識・検出するというもの。
同システムは、アトピー性皮膚炎に併発する感染症の疾患判定において、有効性が確認されている。
皮疹を自己管理できるスマホアプリの実用化に期待
近年は皮疹の画像診断システムの開発が進められているが、スマートフォンなどで撮影した画像から手軽に自己管理型の画像診断ができるようにするには、撮影条件が診断に影響しないようにする必要がある。
今回のシステムでは、皮膚病変部位の撮影時に起きる背景の映り込みや撮影距離の違いによる撮影バイアスを解消すべく、AIを用いた画像補正や病変部位の検出・トリミングを行い、安定してAI解析を行うことができるようにした。
これにより、スマートフォンのアプリを利用した自己管理型画像診断技術の実用化を大きく前進させることができたとしている。
(画像はプレスリリースより)
東北大学 ニュースリリース
https://www.tohoku.ac.jp/