▼ニュースのポイント
①ファンケルは、2種類のAIモデルを開発した。
②1つ目のAIモデルは、約70種類ある角層細胞の「かたち」の特徴を、数値化することができるAIモデル。
③2つ目は、角層細胞の「バイオマーカー量」を推定可能なAIモデルである。
新技術を応用したサービスを展開中
10月20日、ファンケルは角層細胞の「かたち」と「タンパク質」を、認識かつ推定する新たなAIモデルを開発し、数理モデルと組み合わせ、1枚の角層画像から、さまざまな皮膚の生理状態を評価することが可能なAIを開発したことを発表した。
今回の研究成果は、今年の7月に開催された「第25回画像の認識・理解シンポジウム」や9月に開催された「第32回国際化粧品技術者連盟 学術大会」などで発表。
また、この技術の一部を用いて、これまで同社が提供してきた「角層バイオマーカー解析」を進化させ、「AIパーソナル角層解析」として新サービスとして9月16日から直営店舗で提供開始している。
「SATLYS」を活用して機械学習
今回の研究では、約1000人の女性から粘着性のテープで皮膚表面の角層細胞を採取し、角層細胞画像をデジタルマイクロスコープで撮影。
その画像を、東芝デジタルソリューションズが提供する「SATLYS」を活用して機械学習させ、2つのAIモデルを開発した。
1つ目のAIモデルは、約70種類ある角層細胞の「かたち」の特徴を、数値化することができるAIモデルだ。
角層細胞画像の角層細胞領域を細かく機械学習させることによって、自動で細胞の「かたち」を認識し、大きさや明るさ、シワや丸みなどの特徴を数値化する。
2つ目は、角層細胞の「バイオマーカー量」を推定可能なAIモデルである。
生化学的な手法で測定した角層バイオマーカー量と、角層細胞画像を合わせて学習させ、角層細胞の画像から、9種類の角層バイオマーカー量を推測することができる。
(画像はプレスリリースより)
ファンケル プレスリリース
https://www.fancl.jp▼会社概要
化粧品や健康食品の研究開発、製造、販売までを手掛ける企業。
会社名:株式会社ファンケル
代表:島田 和幸
所在地:横浜市中区山下町89-1