▼ ニュースのポイント
①SOMPOホールディングス、SOMPOケア、PSTの3社がスマホで嚥下機能評価ができる技術を共同研究開発した。
②同技術は、PSTが有する「音声病態分析技術」を元に開発された。
③同技術は特許出願済みで、2022年に事業化される。
高齢化と共に増加する誤嚥性肺炎
SOMPOホールディングス、SOMPOケア、PSTの3社は2月9日、スマートフォンなどを用いた音声解析で高齢者の嚥下機能評価ができる技術を共同研究開発し、2022年に事業化すると発表した。
嚥下機能低下による誤嚥性肺炎は、令和2年には日本人の死因第6位となり、高齢化と共に年々増加している。
現状、嚥下機能が低下した人向けの嚥下食は進歩している。だが、嚥下機能評価には、専門職による評価や、内視鏡や造影剤による方法が用いられるため、評価を簡便・恒常的に行うことや、評価に合わせた嚥下食の提供が難しいのが実情だ。
スマホに複数の音声を発声するだけ
今回3社が開発したのは、専門職の経験値や専用の機器を使用せず、手持ちのスマートフォンやタブレットで嚥下機能を評価できるという技術で、すでに特許も出願済みという。
同技術は、PSTが有する、音声で健康状態や機能を判定する「音声病態分析技術」を元に開発されたもの。スマートフォンなどに複数パターンの発声をするだけで嚥下機能の状態を分析し、即時に定量評価ができる。
これにより、嚥下機能を日常的にチェックでき、日々の推移を確認できるため、嚥下機能低下の見逃し防止や、最適な嚥下食の提供が可能となる。
またPSTの「音声病態分析技術」は言語に依存しないため、同技術を海外で展開することもできるとしている。
(画像はプレスリリースより)

SOMPOホールディングス・SOMPOケア・PST ニュースリリース
https://futurecarelab.com/▼ 会社概要
SOMPOホールディングスは、損保ジャパンをはじめとする保険会社を企業傘下に持つ持株会社。今回の技術は、同社が運営する介護研究所「Future Care Lab in Japan」が、SOMPOケア・PSTとともに共同開発した。
社名:SOMPOホールディングス株式会社
代表取締役:櫻田 謙悟
所在地:東京都新宿区西新宿1-26-1
▼ 会社概要
SOMPOケアは、在宅から施設まで介護のトータルソリューションを提供している。
社名:SOMPOケア株式会社
代表取締役:遠藤 健
所在地:東京都品川区東品川4-12-8 品川シーサイドイーストタワー
▼ 会社概要
PSTは、音声から脳神経状態や病態を分析する機器の開発を行っている。
社名:PST株式会社
代表取締役:大塚 寛
所在地:神奈川県横浜市中区山下町2番地 産業貿易センタービル905号室