▼ニュースのポイント
①富士通は、人の歩き方映像から高精度に人物を照合することができる「歩容照合技術」を開発した。
②この新技術は、人の歩き方を基に人物を照合するため、顔などが写っていない映像でも高精度に人物を照合することが可能。
③2023年度までに実用化することを目指している。
新技術を開発
7月22日、富士通は、人の歩き方映像から高精度に人物を照合することができる「歩容照合技術」を開発したことを発表した。
この新技術は、人の歩き方を基に人物を照合するため、顔などが写っていない映像でも高精度に人物を照合することが可能。
同社はこの新技術を、高齢者や迷子の捜索などに活用できるよう、2023年度までに実用化することを目指している。
人の関節点移動を時系列で抽出
近年、映像解析技術の進化により、カメラ映像から特定の人物を照合する技術の開発が盛んだ。
さまざまな人物照合技術が登場するなか、顔や服装などの特徴を視認することが困難な画像でも、人の歩き方を基に人物照合できる技術に注目が集まっている。
しかし、AIを活用しても、カメラに写る人物のサイズや歩く位置などが学習時と異なる場合、照合精度が下がるという課題が存在していた。
同社は、学習時のデータと異なる条件であっても、汎用的に適用することができる深層学習モデルを開発。
この技術では、人物を登録時に、AIを活用した姿勢推定技術によって、人の関節点移動を時系列で抽出する。
次に、関節点の時系列情報をサイズや位置に関係なく、汎用的に照合できる空間に投影し、関節点情報を変換。
そして、変換後の時系列関節点情報から歩き方の特徴を抽出し、歩容特徴量データベースに登録する。
照合の際は、新たに入力された人物を登録時と同じように歩容特徴量を抽出し、データベースに登録された人物の特徴との類似度を比較し、人物を照合するのである。
(画像はプレスリリースより)
富士通 プレスリリース
https://pr.fujitsu.com/jp/news/2022/07/22.html▼会社概要
テクノロジーソリューション、ユビキタスソリューション、デバイスソリューションなどを手掛ける企業。
会社名:富士通株式会社
代表:時田 隆仁
本社所在地:東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター